腰痛は介護職の身体的なつらさの代表例

2019.08.23

身体的にキツイ！

介護職の天敵「腰痛」

身体的な負担のかかりやすい介護職にとって、なんとか避けて通りたいのが腰痛です。大人ひとりを介護するにはかなりの体力が必要で、今までもその負担がたたって腰痛を患う介護職が多いことが問題とされてきました。利用者の移乗や排泄介助の際の腰への負担が大きいんですが、身体介助自体を全て避けて通るわけにもいきません。そんな中で、利用者を抱えずにできる介護の方法や、介護福祉用具も広まりつつありますが、全ての人にとって等しく効果があるものでもないので、自分に合ったものを試してみる必要があります。
もし腰痛持ちになってしまったら、日常の仕事がもっと大変になるだけでなく、介護の仕事が続けられなくなる場合も少なくありません。腰痛は悪化することが多く、完治させるのが難しい症状なんです…。治療や入院には平均13万円かかり、約22日間の在院が必要とも言われてます。ただ痛いだけじゃなくて、精神的にも経済的にもリスクの大きい症状だということを理解しておきましょう。

職場選びが肝心

介護業界が人材不足に悩まされていることは、多くの人が知っていると思います。人材不足は、ひとりひとりの仕事量が増えたり、シフトのリズムが合わず体調を崩してしまう人が出たりと様々な問題を生んでいます。身体的負担も、スタッフが足りなくて回復するタイミングがなかったり、少し痛いくらいなら我慢して仕事をしてしまったりという悪循環に繋がってるんです。
人員配置やどんな器具を使用してるかは、施設によって状態がまちまちです。自分の身体を守り長く仕事を続けていくためには、「どんな施設で働くのか」という初期段階の選択が大きくものを言います。通所施設なのか入所施設なのか、という施設形態の違いによっても提供するサービス内容が異なるのは当然ですが、自分に合った職場を選ぶためにはもっと細かい視点で判断するようにしましょう。さきほどお話しした人員配置や、どんな介護福祉用具を導入しているのかを確認しておくのと共に、もし自分の身体や心に不安なところがある時には、他のスタッフに相談したり頼ったりできる雰囲気なのか、ということも判断のための重要なポイントです。

自分をこまめにケアしてあげよう

また、自分で自分の身体をいたわる、ということも必要です。新しい介護の方法を学んだり、道具を使ってみるのも良いでしょうし、仕事が始まる前にストレッチなどの準備運動をしておくこともおすすめです。普段はあまり気にならないような小さな負担が積み重なって、ある日突然重い症状になってしまうことも少なくありません。なるべく筋肉をほぐして血流を良くしておくことは、腰痛予防に効果的ですし、簡単な方法だと思うのでぜひ試してみてほしいです。また、帰宅後にしっかり入浴することも心身共にリラックスして負担を減らすことができるので、おすすめです。